不動産投資で恐ろしいもの ~滞納

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不動産投資には様々な魅力があります。

最も大きなものは次の2つだと思います。
○レバレッジを使えること(金融機関の借入で自己資金の数十倍の投資が可能)
○キャッシュフローが安定していること

レバレッジを使って総資産を膨らませ、キャッシュフローを再投資することで、資産形成をかなりショートカットすることが出来ます。
しかし、反面不動産投資には株式投資には無いリスクがあります。
今回はその中の一つについてお話ししたいと思います。

私が考える、不動産投資で恐ろしいものの一つ。
それは、滞納です。

滞納は本当に苦しいです。賃料が入らない、という点では空室も同じなのですが、空室ならまた募集してまた借りてもらうことが出来ます。
しかし滞納者が住んでいると、その部屋は何の利益も生み出しません。
そして、日本では居住者の権利はかなり強く保護されているので、強制的に支払ってもらうことや退去してもらうことはかなり困難です。

私も所有物件で何度か滞納されたことがあります。
ほとんどのケースは、管理会社を通して話し合い、1,2か月後には支払ってもらえました。
しかし、学生が住んでいた部屋で、その子の親が金銭的に苦しくなって滞納されたケースでは、その学生が卒業するまで半年間滞納されました。月4万円の家賃だったので、24万の滞納です。これは結局取り戻せませんでした。

これでもかなり気分が悪かったのですが、私の場合は居住者が学生だったので、卒業と同時に退去することがあらかじめ分かっていました。これはある意味ラッキーなケースと言えるのです。

私の不動産投資仲間には、もっとひどい目にあった人がいます。
単身者用マンションで、1部屋5万円で貸していたのですが、入居者の1人が滞納しはじめました。
その知人は慎重な性格で、新たに募集するときには必ず保証会社をつけていたのですが、この入居者は知人が購入する前から住んでいた人物で、保証会社はついていませんでした。連帯保証人は親だったのですが、すでに亡くなっていました。

この入居者、どうやら失業したようで、管理会社から督促してものらりくらりとかわされます。
支払うと言っておいて、約束の期日にはやっぱり支払わない、ということを繰り返します。
訪問しても居留守を使いますし、電話で少し強く注意すると逆切れします。
内容証明で催告書を送っても、無視されて効果がありません。

そのうち1年が経過し、滞納金は60万になりました。
知人はついに、法的措置を取ることに決めます。
簡易裁判所での支払督促手続を行うことにしました。
法的手段を取られたことにより、居住者がびっくりして滞納金を支払ったり、退去したりすることがあります。
知人も管理会社も、それを期待していました。

しかしこの居住者、一筋縄ではいきません。
なんと、異議申立てをしてきました。
異議申立てされると、通常訴訟に移行してしまいます。こうなると、弁護士費用が発生してしまいます。

知人はもう完全に頭に来ていたので、費用を度外視して徹底的に戦うことにしました。
居住者は最初の1回以外は一度も裁判所に来ず、知人の全面勝利に終わりました。
しかし本来なら、ここまでかかった費用を請求できるのですが、居住者は一文無しなので1円も取ることが出来ません。

知人は居住者の銀行口座をいくつか突き止めたのですが、全て残高ゼロでした。
腹立たしいのが、この居住者は光熱費などはきっちり支払っていたことです。

さて、訴訟では勝利しましたが、ここから実際に出て行ってもらうまでまだまだ時間がかかります。
強制執行するとかなり費用がかかるので、まず本人に自主的に出ていく意思があるかどうか確認すると、1,2週間後に出ていく、との返事がありました。
しかし、これはただ単に退去を引き延ばすための方便で、期日になっても出ていきません。
どうせ家賃は支払わないのですから、粘れば粘るほど得なのです。

私も知人からたびたび相談を受けましたが、こんなずる賢い人間が本当にいるのか、と驚きました。
この頭の良さを、何か他のことに生かせなかったのでしょうかね?

結局強制執行まで進み、ようやく退去してもらうことが出来ました。
ここまで1年かかりました。
もともと1年滞納していたので、さらに1年分の滞納が追加されて、計2年の滞納です。

さて、知人が合計でいくら支払ったのでしょう?

滞納金120万(2年分)+弁護士費用70万+強制退去費用50万=240万 です。

この知人の所有しているマンションは、計12部屋です。 1部屋5万円なので、月60万。
なんと、4か月分の家賃が吹っ飛んだことになります。
当然借入していますので、キャッシュフローで言えば、恐らく1年分近くを失ったと思います。

このように、1人滞納者がいるだけで予定していた収支が大幅に狂います。
滞納者がいる状態では、物件を売却しようとしても難しいです。
また、これは知人も心配していたのですが、法的措置を取って逆恨みされることも考えられます。
オーナーは賃貸契約書などで住所を知られていますから、これは怖いです。

その居住者は、失業して資産もなく、家族もいないので、怖いものはありません。
ある意味、持たざる者は強いです。
幸い報復は無かったのですが、知人は一時は真剣に引っ越しも考えていました。
精神的に非常にきつい2年間だったでしょう。お金はかかりましたが、なんとか解決して本当に良かったと思います。

滞納は不動産投資で最も恐ろしいものの一つですが、他にも恐ろしいものはあります。
そのことについては、またの機会にお話ししたいと思います。

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