【おすすめの投資本】橘玲さんの新刊を読みました

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橘玲さんの新刊「幸福の資本論」を読みました。

私は橘さんの本が好きで、良く読んでいます。
恐らく、ほとんどの著書を読んでいると思います。

橘さんは、難しいことを分かりやすく、かつ面白く説明するのが非常に上手だと思います。
また、分かりやすいと言っても広く浅い解説ではなく、深く掘り下げて本質を突いています。
時には辛辣だったり、断言しすぎたりしているような気もしますが、勉強になります。
本当に頭の良い人とは、こんな人のことなのかな、と思います。

先月、橘さんの新刊「幸福の資本論」が出版されました。
期待に違わず、面白い本でした。

橘さんは、幸せになるための資産を3つに分類しています。
○金融資産  貯金・株・不動産など
○人的資本  仕事をして稼ぐスキル
○社会資本  家族・友人などの人的ネットワーク
の3つです。

私は、”アーリーリタイア(セミリタイア)についての考察2”で書いたように、経済的自由を達成したら幸せになれるとは思っていません。
お金のことばかり心配して生きなければならなかったら、それは不幸だと思いますが、逆にお金のことを全く心配しなくてよくても、即幸福ということにはならないと思います。

莫大な財産を持っていても、家族も友人もいず、やりがいのある仕事や趣味も持っていなかったら、それは幸せでしょうか?
昔アメリカにへティ・グリーンという大金持ちの女性がいましたが、この女性などは幸福どころか悲惨と言っても良い人生を過ごしたと思います。

へティ・グリーン
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%98%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BB%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3

さて、橘さんは先ほどの3つの資産の大きさで、様々な人のタイプを表現しています。
これが非常に面白いです。

例えば、リア充だとこうなります。

リア充は貯金などはほとんど無いですが、生活するに十分な稼ぎがあり、友人や恋人などもしっかりといます。

次に、一人で家にこもってFXや株の短期売買で成功したような人なら、こうなります。

大きく稼いで金融資産は豊富、短期売買で成功するぐらいトレード能力が高いですから人的資本も十分、しかし友人や恋人などはいなくて孤独です。
でも、人とコミュニケーションすることが嫌いなタイプもいますし、これはこれで良いのではないかと思います。

この円グラフを使うと、自分が最終的にどんな人生を送りたいのか視覚的にイメージできます。

その後、それぞれの資産についての解説が始まりますが、ここは過去の著作からいろいろと引用しています。
しかし整理された形で理解できるので、一度読んだことがあったとしても十分勉強になります。

「人的資本」の項では、あの悲惨な電通の東大卒女性社員の自殺にも触れ、日本の仕事環境の構造を説明しています。
今から就職活動するような人は、この項だけでも読んだ方が良いと思います。

また「社会資本」の項では、人的ネットワークが強ければ強いほど良い、と一概には言っていません。
弱いつながりと強いつながりを両方持つことを推奨しています。
強いつながりは家族や恋人などに限定し、友人関係などは広く浅くする、という考え方です。

これは非常に良く理解できます。
家族は強く結びつけば、当然幸福感が増します。
しかし、仮に少数の友人とあまりにも強い関係を築いてしまい、それに依存してしまうと、それがいざ壊れた時には社会資本を失ってしまいます。
年をとればとるほど親友を作るのは難しくなりますし、フラットな立場で気軽に付き合える友人が沢山いた方が楽しいような気がします。

最後に”幸福な人生への最適戦略”を次の3つに要約しています。

①金融資産 「経済的独立」を実現すれば、金銭的な不安から解放され、自由な人生を手にする事ができる。

②人的資本 子どもの頃のキャラを天職とすることで、「ほんとうの自分」として自己実現できる

③社会資本 政治空間から貨幣空間に移ることで人間関係を選択できるようになる。

要約と言いながら②③の説明はなかなかわかりにくいので、その辺りは本を読んでいただけたらと思います。
もし経済的自由を達成して、その勢いでアーリーリタイアしたら、人的資本・社会資本を一気に失ってしまう危険があります。
アーリーリタイアする前に、しっかりとその後の人生プランを考えておいた方が幸せになれる可能性が高まると思います。
この本はその人生プランを考える上での助けとなってくれるでしょう。

またこの本は、いろいろな点でリンダ・グラットンの「ライフシフト」と似ています。
こちらもとても良い本なので、お勧めです。
この本についても、いつか書評を書きたいと思っています。

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