リスク資産にいくら投資するべきか ~許容損失額と最大リスク

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リスク資産にいくら投資するべきか、ということはなかなか難しい問題です。
特に現在のように相場が高騰していると、暴落が怖くて投資に踏み切れないことも多いでしょう。
今回はご参考までに、私の考え方をお話したいと思います。

私は「リスク資産への投資額」を次のように決めています。

①「許容損失額」を決める
②「最大リスク」を計算する
③「許容損失額」÷「最大リスク」=「リスク資産への投資額」

順番にご説明します。

①「許容損失額」を決める

これは「自分が失っても構わないと思う金額」です。
証券会社のサイトで言えば「損失で赤くなっていても落ち着いていられる額」です。

私もそうなのですが、この金額は意外と高く設定しがちです。

株などに投資して含み損が増えても、いずれ必ず回復するので耐えられるだろう、と思われるかもしれません。

それは確かにその通りで、全世界の株式は暴落してもその後数年で必ず回復してきました。
しかし、実際に含み損が大きくなってくると、想像以上に動揺するものです。

私もリーマンショックの時に、含み損が約400万円まで膨らんだことがあります。
その当時の私の資産の20%です。

必ず株価が回復する、と思っていても、一方では「永久に戻らないのではないか」「もっと下落するのではないか」という考えが頭から離れませんでした。

最初から「許容損失額」をはっきりと決め、記録に残しておくと、暴落時にも対応しやすいと思います。

この額は、くれぐれも慎重に決めて下さい。
自分では損失への耐久性があると思っていても、意外と耐えられないものです。
かなり個人差もあります。

また、人生のステージによってもこの額は変化していきます。

例えば、

家を買う
車を買う
給料が上がる・下がる
子供が生まれる
独立する
アーリーリタイアする

などのファクターで、当初決めていた「許容損失額」を調整していかなければなりません。

②「最大リスク」を計算する

「最大リスク」は、市場の状況によって変化します。

基本的に
「市場が高騰している時は最大リスクは高い」
「市場が暴落してる時は最大リスクは低い」
です。

このことを逆に捉えている人もいます。
市場が高騰している時に強気になり、暴落したら弱気になります。

しかし実際は、株価が本質的価値から乖離して高騰すると、どんどんそれ以上の上昇余地が無くなっていきます。

反対に、本質的価値を大幅に下回るほど暴落した時、例えばリーマンショックのような時は、それ以上下降するリスクは下がっていきます。

前回のトピックでお話ししたように、私の判断では現在の株式市場は「30%割高」です。
株価が急激に下落すると、ここからさらに下振れするので、私は現時点での最大リスクを50%と見積もっています。

③「許容損失額」÷「最大リスク」=「リスク資産への投資額」

仮に「許容損失額」を200万円、「最大リスク」を50%とします。
すると、「リスク資産への投資額」は
200万÷50%=400万 になります。

当然のことですが、この数字は各パラメータの数字によって変わります。

例えば子供が生まれたことで「許容損失額」を200万→100万に設定し直したら
「投資額」:100万÷50%=200万 になります。

また、市場が調整して下落し、「最大リスク」が50%→40%に変化したら
「投資額」:200万÷40%=500万 になります。

シミュレーションしてみます。
「許容損失額」:300万
「最大リスク」:30%(市場が本質的価値と同等)
「投資額」:300÷30%=1000万
で投資を開始します。

2年後に株価が50%上がりました。
スタート時は株価と本質的価値が同等であったとします。
市場の成長率が6%とすると、本質的価値は2年間で12%上昇したことになります。(1.06×1.06=1.12)

株価は50%上昇しているので、現在の株式市場は「30%以上割高」な状態になっています。
ですので「最大リスク」を30%→50%に変更します。

また、1000万円の投資額は50%増えて1500万になっています。
「許容損失額」が当初の300万のままだとすると、

「投資額」:300÷50%=600万
になるので、「現在のリスク資産」1500万-「リスク資産への投資額」600万=900万、つまり900万円分売却しなければなりません。

投資からリターンを得たので「許容損失額」を増やす、という考え方もあります。
当初の設定300万に、リターン分500万を加えて「許容損失額」を800万円にします。

すると
「投資額」:800÷50%=1600万 になります。
1600万>1500万 なので、売却する必要はありません。
リーマンショック後から投資を始めて、含み益を多く持っている方は、この感覚なのではないでしょうか。

また「リターン分500万は失ってもいいが、元本1000万は確保したい」という考え方なら、
500÷50%=1000万なので、500万円分のリスク資産を売却すれば良いことになります。

「投資予定額」と「許容損失額」から「最大リスク」を計算する

「投資予定額」と「許容損失額」から「最大リスク」を決めることも可能です。
例えば「投資予定額」が1000万、「許容損失額」が300万なら、

300÷1000=「最大リスク」30% になります。

全世界株式と外国債券に投資するとします。
私の考える現在の「最大リスク」は全世界株式:50%、外国債券:20%です。
「最大リスク」:30%になるように計算すると、全世界株33%・外国債券67%の配分になります。

全世界株式:33%  33%×リスク50%=16.5%
外国債券:67%   67%×リスク20%=13.4%
16.5+13.4=29.9%

選ぶ資産とそのリスクによって配分が変わります。
私は常にリターンとのバランスで最適なものを探すようにしています。


以上が、私がリスク資産に投資するときの投資資金決定プロセスです。
これは株式投資に限らず、不動産投資やその他の投資でも同じです。

この方法では、なによりも「許容損失額」と「最大リスク」を慎重に決めなければなりません。
そうしないと、すぐに投資プランが変わってしまいます。

私は、今年初め~4月ぐらいまでの全世界株式の最大リスクを40%と見ていましたが、先ほども言ったように現在は50%に修正しています。
ですので、投資額は25%減らすことになります。
もし「許容損失額」が500万なら、「全世界株式への最大投資額」は1250万→1000万です。

反対に、もしリーマンショック級の大暴落が起きたら、「最大リスク」は10%で見ても良いかもしれません。
100年に一度の大暴落は、100年に一度の大チャンスでもあります。
その時は 500万÷10%=5000万 となり、一気に5倍の資金を投入することになります。

投資をするとどうしても感情的になりがちですが、私としてはこのように方程式に当てはめることで、少しでも合理的な判断が出来るのではないか、と思っています。

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