ハワード・マークス氏の最新レター その2

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前回の続きです。
ハワード・マークス氏の顧客向けレター最新版からの抜粋です。
※原文が英語なので、訳が分かりにくいかもしれませんがご容赦ください。

【VIX】

VIXとは「ボラティリティ・インデックス」のことで、相場の変動が大きければ上昇、小さければ下降します。
投資家の心理を反映することから「恐怖指数」とも呼ばれています。
面白いのが、この指数は「自己満足指数」とも呼ばれているそうです。

以下抜粋

・VIX指数は過去27年間で最低ラインである。

・たった一度だけ過去に比較できるのは、1993年ビル・クリントン政権の時。この時、世界は平和で、経済成長は順調、財政赤字は現在よりはるかに少なかった。

“Most importantly, it doesn’t say what volatility will be, only what investors think volatility will be.”
「最も重要なのは、この指数は今後の市場の不安定さを示すのではなく、“投資家たちが今後の市場の不安定さについてどう思っているか”を示すだけだ、ということである。」

・つまりVIXは現在の人々の”気分”を表している。

・VIXレートが低い、ということは人々が市場を楽観視している、「自己満足している」状態である。

最後にハワード・マークスはつけ加えます。
「人々は今まで市場が安定していたら、将来も同じだろうと考える。しかしそれは違う。

【スーパー・ストック】

強気相場では、一握りの「スーパー・ストック」たちが市場をけん引する。
現在それは、”the FAANGs” Facebook,Amazon,Apple,Netflix,Googleである。

これらは偉大な企業であり、かつ最も重要なことは「未来において勝者になる」ことを視野に入れていることだ。
だからこそ、人々はファンダメンタルを無視してこれらの企業に投資する。

しかし60年代のニフティ・フィフティ・70年代の石油関連企業・80年代ディスクドライブ関連企業・90年代インターネット関連企業でも同じことが言われていた。

現在の”the FAANGs”の株価は、彼らの利益の30年分である。
iphoneが登場してまだ10年、インターネットは20年。30年分の利益が保証できるのか?

“I’m not saying the FAANGs aren’t great, or that they’ll suffer such a fate. Just that their elevated status today is a sign of the kind of investor optimism for which we must be on the lookout.”
「私は”the FAAGs”が偉大ではないとも、将来苦しむとも言っていない。ただ現在の彼らの異常な高評価は、投資家の楽観主義のしるしであり、そしてそれは私たちが警戒しなければならないものだ、と言いたいのである。」

【インデックス投資】

これはハワード・マークスがアクティブファンドのマネージャーだから当然かもしれませんが、インデックス投資に関してネガティブな意見も見られます。

・インデックス投資への資金流入は増え続けている
・現在、株式市場におけるインデックス投資の割合は37%である
・インデックス投資はアクティブ投資をパフォーマンスで凌駕している
・一方で、インデックス投資家は市場を上回るリターンを得る機会を放棄している
・インデックス投資は、ハイ・イールド債などの流動性の低い市場に対しては、まだ有効性が証明されていない
・インデックス投資は分析する責任者がいないので、割高な価格の株でも自動的に保有することになる。

【クレジット投資】

クレジット投資とは、信用リスクをとることでより高いリターンを得ようとする投資法です。
ジャンクボンド投資などがあります。

・クレジット投資は当然ながら対象が破たんしてゼロになるリスクがある
・今日では他の投資対象と同じくリターンが減っている
・例えば5月初めに募集があったNetflixの13億ユーロの社債利回りは3.625%であった
・Netflixは前年度決算で18億ドルのキャッシュを失っている
・4%以下のリターンで、このような企業の信用リスクを負うのは釣り合いが取れない
・現在のような市場環境では、高利回りにつられて注意力が落ちがちだが、ひとたび状況が悪化したら悪いパフォーマンスにつながることを忘れてはならない

【新興国債券】

新興国債券について、投資家はリスクとリターンをきちんと比較しているのか?と疑問を呈しています。
例として、アルゼンチン国債をあげています。

・6月半ば、アルゼンチンが27.5億ドルの新規国債を発行した
・利回りは8%
・償還期間は100年”century bonds”
・アルゼンチンは過去200年間で8回破綻している
・最も最近では2014年
・それでも売れ行きは好調である

短期間では良い投資に見えるかもしれませんが、長期保有リスクを考えるべきだ、と言っています。
そのことを表すのに、バフェットの言葉を引用しています。

“If you aren’t willing to own a stock for ten years, don’t even think about owning it for ten minutes.”
「ある株を10年保有する気が無いのなら、10分持つことすら考えるべきではない」


また長くなってきたので、続きは次回にします。

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