ハワード・マークス氏の最新レター その3

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前回の続きです。

ハワード・マークス氏の最新レターを要約しています。
とにかく長いので、まだ終わりません。
※原文が英語なので、訳が分かりにくいかもしれませんがご容赦ください。

【プライベートエクイティ】

・現在、様々な投資の期待リターンは非常に低くなっている
・米国債券1-2%、ハイ・イールド債3-4%、株式5-6%程度
・リターンを高めるために「オルタナティブ投資」のウェイトが増えている
・問題は、代表的なオルタナティブ投資であるヘッジ・ファンドのパフォーマンスが悪いこと
・ベンチャーキャピタルは規模が小さく、アクセスしにくいので大きな資金を受け入れにくい
・結果として不動産やプライベートエクイティに資金が流入している
・プライベートエクイティは主にレバレッジドバイアウト(企業買収)で利益を得る
・プライベートエクイティは1兆ドル以上の資金を集めている

ここで疑問を提示しています。
「低リターンでバーゲン品のない現在、どうやってこの巨大な資金を投入する先を見つけるのか?」

買収先企業も、現在の低リターン相場に合わせて売却価格を釣り上げるのです。

結局ハワード・マークスの見解としては、現在ではプライベートエクイティでも高リターンを得るのは難しい、ということのようです。

“Its record fund-raising is yet one more sign of the willingness of investors to trust in the future.”
「プライベートエクイティへの資金流入は、投資家の未来への過度の信頼のもう一つのしるしである」

【ソフトバンク・ビジョン・ファンド】

ソルトバンク・ビジョン・ファンドは、2017年5月ソフトバンクの孫正義氏とサウジアラビアのPIFが中心となって設立した巨大ファンドです。
運用規模は10兆円を超える見込みです。

以下抜粋
・ソフトバンクは18年で44%の投資リターンを得ている
・しかしその大部分はアリババに対する投資からのものである
・10兆円を超える資金を効果的にテクノロジー業界に投資できるか?
・このファンドはサードパーティー(第三者)に管理されない
・つまり「高レベルの熱意と低レベルの懐疑主義」で運営される
・このファンドへの投資家は投資額の38%を普通株、62%を優先株に配分される
・しかしソフトバンクの出資金は全て普通株に投資される
・ソフトバンクの出資率は28%だが、普通株の50%以上を保有する可能性がある
・優先株のリターンは7%。配当として保証される。

ソフトバンクは優先株ゼロで、ハイリスク・ハイリターン狙いですね。

優先株は7%のリターンが保証されています。しかしハワード・マークスは、テクノロジー産業に投資するこのファンドは、優先株であってもリスクがあると言っています。

ここにも「新技術に対する楽観」が見られると考えているようです。

【仮想通貨】

ハワード・マークスは仮想通貨については完全に否定的な見方をしています。
文章の中に何度も”They’re not real.”(現実のものではない)と書いています。

・ビットコインは既に決済手段として利用されている
・イーサリアムは企業間決済に優れている
“But they’re not real !”

・仮想通貨はハッキングや偽造に対しても安全である
・仮想通貨の発行量は厳密にコントロールされている
“But they’re not real !!!!!!”

といった調子です。エクスクラメーションマークを6つもつけていますね。

仮想通貨は、1637年のチューリップバブル、1720年の南海バブル、1999-2000年のインターネットバブルと同じだ、と言っています。

実態のないものが、人々の熱狂によって暴騰している状態である、との見解です

“What will happen to Bitcoin’s price and liquidity in a crisis if people decide they’d rather hold dollars (or gold)?”
「もし人々がドル(か金)をビットコインより好むようになったら、ビットコインの価格と流動性はどうなるのだろうか?」

【そうは思うけど…】

他のファンドマネージャーたちと今日の投資環境について話すと、「そうは思うけど…」から話が始まる。

・そうは思うけど、他(の投資対象)よりは良いリターンが期待できる
・そうは思うけど、現金は何のリターンも生まない
・そうは思うけど、マーケットに参加しない、というリスクを負うことは出来ない
・そうは思うけど、代わりの投資対象は無い

「投資家はリスクへの態度を、「絶対リターン」・「絶対リスク」・「リスクに見合ったリターン」を勘案して決めるべきだ」
「しかし今日では過去にあったような、絶対リターンがあり、かつ安全な資産は無い」
「リスクプレミアムとしてのリターンは、得られたとしてもごくわずかだ」
「多くの投資家は、好調な相場はいつか終わると分かっているがまだしばらくは続く、と思って踊り続けるしかない、と言っている」


次回に続きます。

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