ハワード・マークス氏率いるオークツリーキャピタルの資産運用

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前に、ハワード・マークス氏の最新レターを4回に分けて要約しました。

その1 その2 その3 その4

ハワード・マークス氏は「オークツリーキャピタル」という資産運用会社を経営しています。
残念ながら、日本人はこのファンドに投資できないようです。
(OAKというティッカーシンボルで株式は購入できます)

彼の洞察は示唆に富んでいて非常に勉強になります。
そこで興味をそそられるのが、彼はどんな運用をしているのか、ということです。

オークツリーキャピタルは毎年12月決算で、2017年度は6月30日に2期目の四半期決算を終えています。
今回は、この最新の四半期決算のレポートを見てみたいと思います。

オークツリーキャピタルの運用資産は約1000億ドル、日本円にして約11兆円です。
非常に大きなファンドですね。

ファンドは

クローズドエンド・ファンド 583億ドル
オープンエンド・ファンド  356億ドル
エバーグリーン・ファンド    53億ドル

で構成されています。

クローズドエンド・ファンドは内容が詳細には公開されていません。
オークツリーキャピタルの企業秘密と言える部分ですから、仕方がないのですが。

ですので、ファンドの30%以上を占めるオープンエンド・ファンド部分を見てみたいと思います。

Oaktree capital  Open-end Funds

開始時期 投資額(百万ドル) 構成比 直近1年リターン 年間平均リターン ベンチマーク
USハイ・イールド債 1986 17,172 48.5% 10.4% 9.3% 8.4%
グローバル・ハイ・イールド債 2010 4,501 12.7% 12.0% 7.6% 7.2%
欧州ハイ・イールド債 1999 1,073 3.0% 11.0% 8.2% 6.4%
US転換社債 1987 2,935 8.3% 11.8% 9.3% 8.2%
転換社債(US以外) 1994 1,443 4.1% 10.2% 8.4% 5.6%
ハイ・インカム・転換社債 1989 975 2.8% 11.6% 11.4% 8.2%
USシニアローン 2008 1,764 5.0% 8.6% 6.1% 5.3%
欧州シニアローン 2009 1,718 4.8% 6.0% 8.2% 8.8%
新興国株式 2011 3,575 10.1% 30.4% 1.3% 0.3%
その他 273 0.8%
合計 35,429

ファンドのほとんどは債券で構成されています。

約半分がアメリカのハイ・イールド債。
20%をアメリカ以外のハイ・イールド債と転換社債に投資しています。

リーマンショックの時期(2008~2009年)に、シニアローンへの投資を開始しています。
シニアローンとはあまり馴染みのない言葉ですが、返済の優先権の高い(リスクの低い)貸付のようです。

面白いのが、新興国に対しては債券ではなく株式で投資していることです。
イェール大学エンダウメントも新興国株式にはある程度大きく配分していましたから、やはり長期的に成長するのは新興国だと考えているのかもしれません。
※イェール大学エンダウメントについての記事はこちら

米国ETFのJNKやHYGを使えばUSハイ・イールド債に投資できますし、新興国株式はVWOや、たわらノーロード新興国株式を使えます。
欧州ハイ・イールド債は難しいかもしれませんが、アメリカ以外の先進国債券に投資するBNDXで代用できます。

例えばこんな感じです。

BND(米国債券) 10%
JNK(米国ハイ・イールド債) 55%
BNDX(先進国債券) 25%
VWO(新興国株式) 10%

しかし、見れば見るほどオークツリーキャピタルのリターンはすごいです。
直近1年間では10%を超えていますし、投資初期から見てもほとんどベンチマークをアウトパフォームしています。

株ではなく債券メインでこの成績を残せるのは驚きです。

現在はどうしても株式に割高感がありますので、債券投資を検討してみても良いかもしれません。
(ハイ・イールド債は株式クラスとけっこう相関が高いので、注意が必要ですが)
債券だと株式よりも配当が多いので、キャッシュフローも魅力です。

また、オークツリーもイェールも新興国株式に投資していることから、やはり新興国株式には一定割合を配分した方が良さそうですね。

まだまだ勉強しなければならないことが多そうです。

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