投資会社の検討 その2

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前にお話ししましたが、私は不動産投資用法人を所有していますので、それを投資会社として利用することを検討しています。

メリットについては前回の記事で説明しています。
「損益通算」「支出の経費化」が出来ることが大きいです。

反面、デメリットもあります。

○必ず申告しなければならないので、記帳などの手間がかかる
○決算にコストがかかる(自分ですれば安いですが、面倒です)
○税金が高くなる可能性がある(最低7万円の税金が必要です。また税率も高いです)

お盆休みの間もいろいろ考えていたのですが、そんな中で非常に良い本を見つけました。

安間伸著「ホントは教えたくない資産運用のカラクリ 投資と税金編 2016」です。

この本で、私が悩んでいることがかなり説明されています。

著者の主張を抜粋します。

○個人向けの投資税制は、2016年から大幅に変わっている
○様々な投資対象が、大きく「株式グループ」と「デリバティブグループ」に分けられた
○どちらかのグループに集中して投資するなら、投資会社を設立する必要性は低い(損益通算出来るため)
○円預金・外貨預金は最悪の投資対象である(どちらのグループにも属さないため)
○不動産や2つのグループにまたがって投資するなら投資法人を検討しても良いが、運用資産5000万以上でないとコスト面からメリットが低い

などです。

本の中で「投資税制一覧」を掲載しており、これが分かりやすいです。
2014年の税制との比較表なのですが、現在の税制のみの表に作り替えたものがこちらです。

2016年以降の投資税制一覧

税グループ 商品 インカムゲイン キャピタルゲイン
金利・配当 現地通貨差益 為替差益
1.金利 円預金 利子所得
外貨預金 利子所得 雑所得
公社債投信 円MMF 外貨MMF 利子所得 譲渡所得等分離課税 約20%
国内発行割引債
国外発行割引債 ゼロクーポン類
利付債券 利子所得
2.株式 (外国)上場株 ミニ株 るいとう 配当所得
信用取引 同右
株式投信 配当所得
ETF 配当所得
REIT 配当所得
3.デリバティブ 先物 雑所得等分離課税 約20%
オプション
スワップ型商品(FX・CFD)
金地金 純金積立 譲渡所得として累進課税

青い字の「譲渡所得等分離課税」部分と、緑の字の「雑所得等分離課税」部分がそれぞれ損益通算可能です。

例えば海外ETFと投資信託は同じグループなので損益通算出来ます。
株式は青、FXは緑なので損益通算出来ません。

もし日経平均とFXでペアトレードしたいなら、日経平均ではなく先物かオプションを使った方が良いということです。

私はいずれにしても株式メイン(全世界株)で運用していくつもりです。
ですので、「株式グループ」に資産運用を集中できれば、投資会社を使う必要は無いということになります。

課題をリストアップしてみます。

○外国株口座で為替差益が発生する可能性

外国株口座で円→ドルに換え、何も購入せずに円安になると為替差益が発生します。
売却した時も、ドルのまま外国株口座に持っていたら、円安時に同じく為替差益が発生します。

為替差益は、個人なら最悪の雑所得になってしまいます。
総所得に合算されるので、累進課税の対象になりますし、ほとんど損益通算も出来ません。

一方、法人だと他の収入と同じ扱いで、損益通算も出来ます。

この問題は、SBI証券で「円貨決済」を使うことで解消できます。
為替手数料0.25円/ドルが痛いですが、仕方ありません。

○円高のリスクヘッジとしてFXを利用できない

全世界株だと92%が日本以外の株になるので、為替の影響をうけます。

昨年の1ドル120円のようなレートだと、FXでドル売りポジションを取って円高へのリスクヘッジをしたいところですが、前述したようにFXと株は損益通算出来ません。

これについては現在次の3つの方法を考えています。
・損益通算出来なくてもFXを使う
・1360日経平均ベア2倍上場投信を使う(円高になると日経平均は下落する傾向があります)
・金現物や金ETFを買う(円高時には上昇する傾向がある)

○将来、再び不動産投資をする可能性がある

不動産投資は減価償却などをうまく利用すると、キャッシュフローがあるのに赤字にすることが出来ます。
その時、他の投資で収益が出ていたら損益通算して売却益への課税を少なくできます。

しかし個人で株式グループに投資すると、不動産とは損益通算出来ません。

この件については、安間伸さんも本の中で言及しています。
著者の見解は「不動産はそれ自体が非常に優遇された税制なので、株式やFXとの通算にこだわることはない」とのことです。

確かに不動産は税制上有利なことが多く、良い物件を購入出来たら大きな利益が出ます。
反面、良い物件が見つからなかったらずっと投資できないので、損益通算をあてにして「株式グループ」を投資会社で運用することはコスト面で不利になります。

ですので「不動産グループ」と「株式グループ」を分けて考えるのは合理的なのかもしれません。


以上、上記の条件を考慮して、

1.投資会社ではなく個人で資産運用する。
2.投資の大部分は「株式グループ」に集約する。
3.FXは前の記事に書いたように、オルタナティブ投資として利用する。
4.不動産は法人で運用する

という方針で検討しています。

「株式グループ」に集約すれば、様々なメリットがあります。

○「特定口座源泉徴収あり」にしておくことで、確定申告の必要が無くなる
○株式グループの利益は、合計所得金額に含まれない
(総収入が大きくなると扶養の要件から外れたり、国民健康保険が高くなるなど様々なデメリットがある)
○損失が出れば、確定申告することで3年間繰り越すことが出来る(法人よりは短いですが)

特に確定申告の手間が無いのは魅力です。
アーリーリタイアして、毎年申告に頭を悩まされるのは嫌ですから。

投資を法人でやるか個人でやるかは、顧問税理士と相談して最終結論を出したいと思います。

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