資産運用法人を利用して配当金の税金を減らす② ~外国税額控除

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米国株式・ETFを保有して配当金を貰うと、米国で10%源泉徴収されます。
その後国内でさらに20.315%源泉徴収されるので、2重課税ということになります。
この国外源泉徴収部分は、確定申告で「外国税額控除」を使うことで、ある程度返してもらうことが出来ます。

しかしこの「外国税額控除」ですが、控除限度額があります。
この限度額の計算は、個人も法人も基本的に同じです。

所得税(法人税)の控除限度額=その年分の所得税(法人税)額×(その年の国外所得÷その年の所得総額)

米国株式・ETFからの配当収入が100万円あったとします。
国外源泉徴収額は100×10%=10万円です。

【個人の場合】

給与所得控除後の収入が300万だとします。
所得税の計算だと、ここから社会保険料控除や基礎控除が引かれるので、所得税は大体10万円ぐらいになると思います。

外国税額控除限度額

(所得税分) 所得税10万×配当収入100万÷総所得400万=2.5万円(A)
(県民税分) A×12%=3000円
(市民税分) A×18%=4500円

合計 25000+3000+4500=32500円

ということで、10万円のうち32500円取り戻すことが出来ます。

【法人の場合】
前回の記事の例で計算します。

配当金 100
経費  55
利益  45
法人税(25%) 11.25
均等割 7
キャッシュフロー率 81.75%

外国税額控除限度額:法人税11.25万×配当収入100万÷総所得100万=11.25万円

限度額が11.25万円なので、国外源泉徴収10万円が全額戻ってきます

個人と法人のキャッシュフローを比較すると
【個人】100×71.7%+3.25=75.05万円
【法人】100×81.75%+10=91.75万円
となり、個人より16万円以上法人の方が税金が少なくなります

なぜこうなるのかというと、収入が国外所得しか無いからです。
個人だと給料などの収入が多ければ多いほど、総所得に占める国外所得の割合が下がり、外国税額控除の限度額が少なくなっていきます。
対して法人は、もし不動産など他の収入が無ければ、配当収入が100%なので控除限度額を高くできます。

ただ、これはあくまでも法人税が発生した場合です。
赤字で法人税が無い時は、当然控除額もゼロになります。
しかしこの場合は国外源泉徴収分を経費に出来ます。

例えば

配当金 100
経費  100
利益  0
法人税(25%) 0

のケースだと、国外源泉徴収分10万円を経費に加算して10万円の赤字に出来ます。
個人だと3年ですが、法人だとこの赤字は9年間使えます。

もう一つ、個人で外国税額控除を使う時に問題になるのが「確定申告することで配当収入が総所得に加算される」ということです。

先ほどの例でいえば、もともとの所得控除後の収入300万に配当収入100万が加わり、総所得400万円になります。
扶養に入っている人や、国民健康保険に入っている人などにとって、総所得が増えるのはデメリットになります。

アーリーリタイアして所得が無くなると、国民年金の免除や国民健康保険7割軽減などの負担軽減制度を受けられますが、配当収入を確定申告すると対象から外れてしまいます。

法人の収入は個人と切り離されているので、このような問題は発生しません。
米国株式・ETFから配当を多く受けるというプランだと、資産運用法人を使った方が良さそうです。

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